九州電力<
9508>は28日、火力発電の新大分発電所でトラブルが発生、11万5000キロワットの発電を停止。29日未明に復旧する見込み。顧客へ節電を要請した26日から相浦(あいのうら)火力発電所に続き、トラブルが相次ぐ。
新大分火力発電所のトラブルは、1号系列の計6基のうち1基に、燃料の液化天然ガスに着火するための燃焼器が温度上昇により一部溶融、27日午後7時22分に自動停止。
運転停止による停電は起こっておらず、部品を新品に交換する作業を進めており、29日未明には運転を再開。当面の電力需給に支障はないという。
ガスを燃焼させた際に、火炎が正常な場所に当たらず、燃焼器が溶けたのだが、この部品は9月に交換したばかりと見られ、古いわけでもない。同じようなトラブルは、同1号機の別の発電システムでも過去にあるものの、原因は不明。
九州電力管内では、26日に石油火力の相浦発電所2号機(50万キロワット)がボイラーの故障で停止したばかりとトラブルが続いている。ただ、想定する最大電力需要よりも14%の余力を確保しており、問題はない。
火力発電所のトラブルは、九州電力に限らず全国的に起こっており、停止する原発に代わり、火力発電の稼働率を引き上げ、補修時期を延期するなどで対応していることも背景にあると見られている。