日本精工<
6471>は24日、高精度な加工法を開発することで低騒音化を実現した、電気自動車(EV)・ハイブリッドカー(HV)向けに静音ニードル軸受(ニードルベアリング)を開発。
EVやHVなどモーターで走行する車は、車内が静かなだけに、これまで目立たなかった電装部品の作動音が騒音となり乗員の快適性を損なうことに。
ニードルベアリングは、回転している部分の摩擦を減らし、回転しやすくするもの。ボールベアリングが、球状の玉が入っているのに対し、ニードルベアリングは、小さな円柱を並べて配置している。
軸を包むように配置される円柱が、一緒に回転することで軸の回転を円滑にするのだが、この円柱(ころ)の中心よりもハシに近い部分は、真円度のレベルが悪く、ここに接触して回転することで騒音の原因となっていた。
これを高精度な加工法を開発することで、円柱のハシの部分も、真円度を向上させることで、騒音を大幅に抑え、従来比で1/3の低騒音に。
ニードルベアリングを使用する環境で、理想としては軸が平行に入れば問題ないのだが、環境によっては、わずかに軸が傾くこともある。
そうなると円柱のハシに接して回転してしまい、従来のものでは、その部分は円の精度が中心部より低く、騒音の原因になる。これを円の精度を高めることで、騒音を抑えた。
電気自動車などでは、従来の自動車によるエンジン音とは違ったべリングによる騒音があり、静音化のニーズは高い。開発した新製品により、2015年には2億円の売上げを目指すという。