シャープ<
6753>は22日、電気自動車(EV)に搭載される駆動用バッテリーを住宅用の蓄電池として利用できる インテリジェントパワーコンディショナを開発。
インテリジェントパワーコンディショナは、昼間に太陽電池で発電した電気を蓄電、夜間に安定した電力を供給する制御機器。蓄電池としてEV駆動用バッテリーを利用でき、この機器からEVへの充電も可能。
実証実験では、三菱自動車の電気自動車 i-MiEVの駆動用バッテリーを使用。8kWの電力供給に成功しており、i-MiEVへの給電では、4kWhのエネルギーを約30分で充電できたという。
インテリジェントパワーコンディショナの開発により、今後、普及すると見られる直流家電(DC家電)への直流電力の供給も可能になる。
電力には交流(AC)と直流(DC)があり、現在、一般家庭で利用しているのは交流電力。なぜ、これを直流に替える必要があるかというと、家電の多くは交流電力を直流電力に変換して家電内部で電力を利用している。
このため、変換の手間をなくすことで小型化につながり、直流による省エネ化でムダの削減につながる。今まで、それができなかった理由は、電力会社からの送電は交流だったため。
電力会社としては、自由に電圧を変えられる交流の方が、必要な場所ごとに電圧を調節でき、設備コストを抑えられ便利。ちなみに直流の場合、そのままでは電圧を変えることができない。
これが、自宅で発電が可能になり、効率よく蓄電され給電できれば、直流での家電利用が可能になる。これは、二酸化炭素の排出量削減にも貢献し、エコハウスの実現につながるという。
インテリジェントパワーコンディショナの発売時期などは未定。今後は、実証実験を重ね、早期実用化を目指す。