トヨタ自動車<
7203>は、車両衝突時の傷害を分析できるバーチャル人体全身モデルに、新たに内臓も詳細にモデル化、内臓障害も解析可能な THUMS Version 4(サムス・バージョン4)を開発。
サムス・バージョン4は、大学などの外部研究機関と連携、高精度CTスキャンにより、人体内部の形状を詳細に計測、内臓間の位置関係・連結状態まで精密にモデル化し、従来型に比べ、約14倍の情報量を持つ人体モデル。
衝突時の胸腹部の変形状況、内臓傷害のメカニズムをより詳細に解析できる。脳と内臓は、衝突時の受傷部位では、約半数を占め、より高度な解析が可能に。
バーチャル人体全身モデル サムスは、人体の傷害メカニズムの解析のため、トヨタが2000年にVersion 1を開発。骨の強度、皮膚の柔軟性、じん帯・腱、脳と人間の身体に近い状態でモデル化。
この人体モデルにより、衝突時の傷害発生メカニズムを解明。歩行者傷害軽減ボディ、むち打ち対策WILシートなどの開発に活用。
進化したサムスを用い、内臓傷害を解析、シートベルト、エアバッグなどの安全装置の開発・改良に活用するという。
サムスは、日本自動車研究所などでも採用され、多くの研究者が利用。サムス・バージョン4は、トヨタテクニカルディベロップメントから、今秋に発売予定。