半導体国内2位のルネサステクノロジと3位のNECエレクトロニクス<
6723>は27日、来年4月の経営統合で合意したと正式発表。2009年7月末までに事業統合の契約を締結。
半導体不況により、NECエレクトロニクスとルネサステクノロジの2009年度3月期の最終赤字は、およそ2700億円。工場ラインの削減などで2010年3月末までに、余剰生産ラインの削減などのリストラを行い、両社合わせて2000億円の固定費を圧縮。
NECエレクトロニクス側は、赤字を抱えたままのスタートはしないと、事業統合後の新会社は、発足初年度からの黒字化を目指すという。
両社が力を入れるシステムLSIについては、NECエレクトロニクスが民生向けソリューション、ルネサステクノロジが携帯・自動車向けソリューションと得意分野が異なり、それぞれの強みを一層強化、世界的に競争力を持つ製品を育てる。
NECエレクトロニクスは、2002年にNECの半導体部門を分社、ルネサステクノロジは2003年に日立製作所、三菱電機から同様に分社され設立。マイクロコンピューター分野では、世界第1位と第2位。統合された新会社は、半導体全体で世界第3位になる。
半導体市場は、依然厳しい環境にあり、両社が構造改革を着実に進め、経営体質を改善、統合の相乗効果により安定的な高収益を確保する半導体専業企業を目指す。