JSR<
4185>は20日、発光ダイオード(LED)の発光効率を1割程度高める塗布(とふ)剤を開発したと発表。
従来の塗布剤よりも光の屈折率を高め、光の損失を低減。製品の高輝度化、長寿命化、省エネ性能の向上などにつながる可能性があるという。
JSRといえば、合成ゴムでは世界5位、国内では首位。近年、半導体や液晶に使われる情報電子材料に力を入れ、液晶ディスプレイ用材料で世界トップシェアの製品がいくつかあるなど、収益を伸ばしてる。
その他、光ファイバー用コーティング剤、透明樹脂などにも強く。2006年1月には本田技研工業と燃料電池用材料共同開発で、2月にはIBMとの半導体製造技術共同研究で成果を発表と材料開発も進めている。
今回の光の損失を低減する塗布剤も、様々な分野で応用でき、発光効率が10%高めることができれば、逆に消費電力を10%下げても明るさは変わらないことになる。
LEDだけでも、蛍光灯などに比べ、同じ明るさでも消費電力は格段に低い。さらに、この塗布剤を利用すれば、さらに消費電力を下げることも可能と省エネがさらに加速する。
省エネは、社会的に関心が高い分野だけに、広く普及する可能性は十分ある。