KDDI<
9433>は29日、携帯電話通信網を使ったパソコン向けデータ通信で定額料金制を導入すると発表。12月下旬から始まり、月額基本料金は3,150円、月額料金の上限は6,930円。データ通信速度は、最大3.1Mbps。
携帯電話通信網を利用することから、携帯利用者への影響を抑えるため、通信制御機能を備えたデータ通信カードを開発。店頭での実売価格は、1万円前後と見られる。
この他、別プラン用とし、2万円程度のデータ通信カードも発売、こちらを利用すれば、月額料金は2,205〜5,985円とさらに月額利用料金を抑えることができるという。
月額基本料金に加え、利用料が加算、6,930円に達した時点で、いくら利用しても上限である6,930円が月額利用料金となるサービス。利用しなければ月額基本料金のみの支払いとなり、定額制に比べ、使用頻度によりある程度幅を持たせた。
データ受信速度は最大で3.1Mbps、これは、1秒間で400KB(※8ビット=1バイトのため)ほど、フロッピーディスク1枚分なら3秒ほどで受信できる。
同様のデータ通信サービスでは、NTTドコモ<
9437>では、FOMAとパソコンを接続し利用するもので、最大受信速度3.5Mbps、月額利用料金は4,000円〜10,000円。FOMAとパソコンを接続するケーブルがあれば利用できるという利点はある。もちろん、パソコンに差し込むカード型FOMAもある。
単純にサービス内容だけ比較した場合、KDDIの方が、断然お得に見える。ただ、ネットワーク関連なだけに、実際にサービスを利用してみなければ、速度、使い勝手はわからない。
これまでよりも、高速かつ低価格で、屋外や外出先でも利用料金を気にすることなく、インターネットを気軽に楽しむことができる。
このサービスは、屋外向けとして売り出しているが、携帯電話の普及により、電話線のない部屋に住むものは意外に多い。もしかすると、そんな環境の中で、室内でインターネットをパソコンで楽しみたいというユーザー層に歓迎されるかもしれない。
ちなみに最大速度がでると過程すると、ADSLを電話線で利用する方が、もし、自宅から交換局までの距離が4.5km離れているなら、どんなプランのADSLを利用しても、受信速度は3Mbpsほどしかでない。さらに離れれば、受信速度もさらに下がる。
ただ、サービス開始時に、どの程度、通信速度など快適な環境が保てるかにもよる。最大速度はベストな環境での理論上のもの、そう出るものではない。
なかなか、興味深い話ではある。