鉄骨、橋梁(きょうりょう)大手の川田工業<
5931>、産業技術総合研究所、そして、川崎重工業<
7012>は21日、建設現場等で働くことを想定したヒト型ロボット『HRP-3 Promet Mk-2』を開発したと発表。
1時間あたり最大100ミリの豪雨の中でも稼動、脚や腕を協調させながら制御することで、ロボットが自ら最適な姿勢を保ち、複雑な作業も可能にしたという。
ロボットの高さは160cm、重さはバッテリーを含めて68kg。川田工業が防塵(ぼうじん)・防滴性を維持しながら内部の熱を外部に排気する機構を開発。産業時術総合研究所は手で支えながら動作する脚、腕を協調制御を担当。川崎重工業はロボットを操作する専用コックピットを開発。外観デザインはアニメーションメカデザイナーの出渕裕氏が担当したという。
2002年に開発したロボットを改良し、より柔軟な動きを実現。ロボット頭部内臓のカメラを通じで操作し、機体のバランス、歩行を続けたりといった動きが自律制御となる。
これまで、2足歩行のヒト型ロボットといえば、イベントなどに登場。高度なヒト型ロボットの開発は、企業の技術の高さを象徴する存在でした。
二足歩行ロボットについては、世界中で昔から開発が試みられていましたが上手くいかず、日本では様々な企業が成功を収めています。
その大きな理由として、日本企業は、試作品を作り、歩けないロボットと寄り添いながら何度も歩き、修正・改善を加えたためと言われています。一方、海外の企業では、机上の計算におもきを置くため、机上の空論で終わり、作ることができなかったと言われています。
もし、ヒト型ロボットが実用化された場合、この分野では、日本企業が大きくリードしており、建設機械として市場ができれば、日本企業の独壇場となります。
開発企業として、利益を得るまでにはある程度の期間が必要ですが、新たな市場の大きな布石となる可能性はありそうです。