JR東日本<
9020>とJR西日本<
9021>は28日、ICカード乗車券スイカ、イコカについて、2008年3月に電子マネーの機能も相互利用できるようにすると発表。乗車券としては3年前から相互利用できたものの、電子マネーについてはこれまでできなかった。各社が電子マネーに参入する現状を受け、主導権を狙う。
JR東日本のスイカは、首都圏を中心に1万3200店、JR西日本のイコカは京都、大阪、神戸で250店の加盟店を持つ。
これまで、スイカの加盟店で、イコカの電子マネーを利用することができなかったが、来年3月をメドに可能にする。これにより、今後、どちらか1枚のカードで双方の加盟店で電子マネーが利用できる。
これにともなうシステム改良などの投資費用は、およそ5億5000万円。より便利なカードとして、普及に弾みをつけるものと見られる。
一方、スーパー大手 イオンは、独自電子マネー『WAON(ワオン)』を今年4月末に開始、スイカ同様チャージ型、首都圏、新潟県の一部のジャスコ、マックスバリュー、カルフールなど、およそ100店舗で利用できる。こちらは、ケータイアプリはなく、カードタイプのみ。
そして、セブン&アイの独自電子マネー 『nanaco(ナナコ)』は、5月28日には34都道府県で利用でき、取り扱い店舗はおよそ1万1700店舗。カードタイプに加え、ケータイアプリにも対応。チャージ作業はセブンイレブンのカウンター、現在、千円単位で現金のみ。セブンイレブンなどで公共料金の支払いなどにはポイントが発生しない。
今年に入り、独自の電子マネーがスーパー・コンビ二に登場。割引サービスに加え、生活に身近なものに利用できるだけに、広く普及する可能性がある。
JR東西の電子マネー『スイカ』と『イコカ』は、加盟店店、利便性を高めることで、生き残りを賭ける。